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指南宮 【ツナンコン】

お願いごとが空までしっかり届きそうな眺めのよい木柵山の中腹に、荘厳な道教の廟があります。境内にはなんと仏教や儒教の神様も一緒にいるんですよ。

台湾道教のメッカです

木柵指南宮は約120年の歴史を持つ台湾道教の総本山です。道教とは、もともとは「道を求める哲学者の立派な教え」という意味の普通名詞だったそうですが、春秋時代に老子が始めたとされる哲学・道家の思想をもとにさまざまな神様や思想を受け入れながら現在のようなスタイルになったとされています。儒教や仏教の思想、陰陽説・五行説、易学や医学、占星術など多彩な要素が含まれていると言われる道教は、台湾や東南アジアの地域では根強く信仰されています。木柵指南宮には道教の学校や宿泊施設も備わり、道教のメッカとして日々多くの人々が訪れます。

参道もみどころ

指南宮のバス停を降りると、ど派手な鳥居(というのでしょうか?)の向こうにノスタルジックな雰囲気漂う参道が続いています。休日は多くの参拝客で賑わうはずですが、平日は閑散としているのでゆっくり歩けます。

参道の両脇に連なるお店にはお茶屋さんやお土産屋さん、食事処などありますが今日は開店休業状態。その中でもしっかり営業しているのがお供え物を売るお店です。お供えの定番は、金紙という紙で作られた神様の使うお金とお線香のセット。金紙は最高のお布施になるそうです。お店のおばちゃんの教えるところによると、そのお供えセットのほかに、なにか食べ物をお供えするのが正式であるとのこと。食べ物はお供えしたあとそのままにせず、いただいて帰るものなので、自分の食べたいものを選びなさいと言われました。お菓子やドライフルーツ、ナッツ類など、お供え用食品はバラエティ豊かでした。

お店の連なる一帯が途切れると、緑豊かな山道が廟まで続いています。階段状になっていたり坂道になっていたり、けっこう厳しく長い道のりです。汗が流れ息が切れます。しかし坂を上り切り、最後の急な石段を上り切ったところで、これまでの疲れはすべて吹き飛びました。すばらしい景色!木柵山から台北市内まで一直線に見渡せます。真っ青な空はすぐそこです。

参拝には順序があります

石段の上には、道教の八仙人のひとりである呂洞賓をお祭りする「純陽寶殿」が控えています。龍をモチーフにした彫刻が細かく施された石造りの立派な廟の中は、真っ赤な色彩に彩られ、日本の神社やお寺とはちょっと違ったエネルギッシュな空間でした。神様が祭られた場所は金色に輝いてひときわ豪華。廟内のあちこちに青々とした植物の鉢が飾られ、亜熱帯ムードを醸し出します。圧倒されポカンと突っ立っていたら、かわいらしいおばあちゃんがおもむろにそばにやってきました。「参拝の仕方を教えてやる」というのです。「それはありがたい」ということで、おばあちゃんのあとにくっついて参拝してみました。

まず、お供え物(金紙とお菓子など)を赤いお皿に置いて神様の前へお供えします。ひとりにつき6本のお線香を持ち、燈籠のようなところで火を点け、空に向かって天の神様へお願いをします。両手でお線香を持ち、額のあたりに掲げて頭を下げる、というのが作法のようです。恋愛成就以外ならなんでもお願いしてよいそうです。というのも、呂洞賓という神様は非常に嫉妬深いそうで、カップルで指南宮を訪れると別れるというジンクスは台湾では有名なんだそうです。

6本のお線香のうち3本を供えたら、残りの3本を持ったまま移動です。廟内にはたくさんの神様が祭られているので、そのすべてにご挨拶をする必要があるのだそうです。右手にある出口から出て、廟の裏をぐるっと回って、左にある入り口から戻ってくる、という手順で(寺廟では右回りに参拝するのが礼儀)、その順路の各所に祭られた神様ひとりひとりに挨拶をします。全部で7箇所くらいでしょうか。途中、山に面したところに龍を彫った岩があり、そこには山の神様がいるということで、3本のお線香をすべて供えます。

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もっと上に最高の神様がいらっしゃるそうで

呂洞賓の祭られる廟内に戻ってくると、山の上にも神様がいるとおばあちゃんが言います。「凌霄寶殿」です。長く美しい回廊の先にあるその廟は壮麗で、山の深い緑に抱かれた姿は神々しいばかりです。「凌霄寶殿」には玉皇大帝という道教の最高神が祭られています。ちなみに、玉皇大帝の誕生日は旧暦の1月9日で、すべての神様の中で一番乗りに誕生日を迎えるのだそうですよ。

この廟では2階から参拝するのが正式ということで(1階に一番偉い神様がいるからです)、まずは2階へ。ちなみに、凌霄寶殿は一見2階建てのように見えるのですが、実際は6階建て。参拝する1、2階が実は最上階の5、6階なのです。さて、2階へ上がって驚いたのは建築の美しさ。繊細な透かし彫り、天井や壁に描かれた極彩色の模様、磨き上げられた石の廊下。静寂に満ちたこの空間に足を踏み入れれば、きっとすがすがしい気持ちになれますよ。

2階には非常にたくさんの神様が祭られており、表情もいでたちもバラエティー豊かですが、興味深かったのが、扉に描かれた神様。日本でも仁王様がお寺の門を守っていたりしますが、このコワモテ(いや、ひょうきんで優しそうですね)の神様が廟を侵入者から守ってくれるそうです。2階の参拝が終わったら、ようやく1階の玉皇大帝にご対面です。

もっと奥に仏教の神様もいらっしゃるそうで

「最高の神様もお参りしたことだしお昼にしたいなあ」などと思いながら先ほどの純陽寶殿へ戻ってくると、またもやおばあちゃんが現れて「右奥に進んでいくと仏教の神様がいる」と言います。神様がいると言われちゃお参りしないわけには行きません。歩きつかれた体に鞭打って言われた方向へ小道を歩いていきました。細い砂利道、途中には民家もいくつかあり、とてもお寺へ続いているとは思えなかったのですが、おばあちゃんのいうとおり、おもむろにお寺は現れました。

「大雄寶殿」と呼ばれるこのお寺にはお釈迦様や菩薩様など仏像が安置されています。日本でよく見るお寺と違って外観は非常に派手で、特に屋根の部分は赤、青、黄色などカラフルな模様でびっしり覆われています。屋根の頂上にはたくさんの仏像が空に向かって座っていらっしゃいます。お寺の正面には2頭の象。なんだか宇宙的な雰囲気が漂い東南アジアのお寺という感じがします。

このように一見とてもきらびやかな建物なのですが、実はこれは真ん中のほんの一部分。よく見ると両端の塔の部分がなんとつくりかけです。そして階下にもまだ6階分のフロアがあってそこもみんなつくりかけ。コンクリートむき出しの空間があるだけで、色も塗られていないしからっぽです。最上階のメインの部分だけとりあえず先に造ってはみたけれど…という感じです。このお寺の着工は今から33年前。いったいあと何年で7階建てのすべての部分が完成するのでしょうか。悠久の時間を予感させます・・・。大雄寶殿からの眺めは素晴らしく、猫空の山とお茶畑を間近に見下ろすことができます。なんだか故郷に帰ってきたような優しく懐かしい感じのする風景でした。おすすめの展望スポットです。

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「三教同尊」というそうです

さらにさらに、指南宮の裏山には「大成殿」といって孔子をお祭りする廟もあるそうです。指南宮は道教の総本山であり、仏教のお寺もあり、儒教の神様もいるという、3つの宗教が一つ屋根の下に仲良く共存する不思議な聖地なのです。これを「三教同尊」というそうですが、なぜこのようなことになったかというと、指南宮の神様・呂洞賓が修行中に道教だけでなく、仏教と儒教の教えも学んだから、だそうです。

さて、凌霄寶殿、大雄寶殿をお参りして、最初の純陽寶殿へ帰ってきたところ、おばあちゃんが再び現れました。今度は何かと思ったら「せっかくお参りしたんだからお守りを買いなさい」と言います。しかも「違う神様のお守りだから2種類買ってお財布に入れておくがよい」とアドバイスまでしてくれました。「おお、商売上手!」と感心。表にはそれぞれ「玉皇大帝」(最高の神様)と「孚佑帝君」(呂洞賓の別名)の姿が描かれ、裏には太極図と八卦が描かれた金色に光るお守りは、ひとつ100元。

滝の音を聞きながら休憩

純陽寶殿の右奥には「自在茶亭」という休憩所が設けられています。古樹をそのまま使った趣のあるテーブルと椅子が置かれ、参拝者は自由に腰掛けることができます。壁のないオープンスペースなので、風が吹きぬけ、鳥や虫の声まで聞こえるとても気持ちのいい空間になっています。また、すぐそばに作られた中国式庭園に流れる滝の音が聞こえるのも贅沢です。ジュースやお茶、コーヒーなどの飲み物とちょっとした点心やおつまみが頼めますが、値段が決まっておらず、任意のお金をお布施箱に入れる仕組みです。メニューには「随意結縁」(自由にご縁を結びましょう)と書かれています。集まったお金は指南宮の運営資金になるそうです。たくさん入れれば大雄寶殿の工事も進むかな・・・?

気になるおみやげ

さて、話は戻りますが、最初に通ったお店が連なる参道を抜けてからの山道の途中にも2軒のおみやげ屋さんがあります。仏像や仏画などの神様グッズや石や金属を使ったアクセサリー、古銭やツボ押しなど脈絡があるのかないのか分からないあらゆるものが売られていました。値段はあまり安くありません。お店のおじいさんにちょっとディスカウントをお願いしてみたりしましたが「これが一番安い値段じゃ」と、満面の笑顔で取り合ってくれませんでした。

わたしが気になって買ってしまったものが、「薄荷油」。ハッカの香りのする油です。これは素晴らしいアイテムで、台湾ではドラッグストアなどで手軽に買えるのですが、これをひと塗りするだけで頭痛や車酔い、肩こりなどなどいろんな不調をスーッと改善してくれる小さな巨人なのです。指南宮に来るときに見舞われた激しいバス酔いも撃退し、わたしもその実力を目の当たりにした矢先だったので、これは買わねばと思い迷わず購入しました。台北出身スタッフ曰く、ドラッグストアではリップスティック状のものしか売っておらず、液体のものはあまり見ないとのこと。しかもこのかわいらしい瓶!おみやげにも喜ばれそうです。1本150元。

DATA

アクセス MRT木柵線「萬芳社區」駅からバス「棕5(BR5)」に乗り「指南宮」下車。乗車時間約10分。バスは約30分おきに出ており、休日は少し本数が増える。
また、MRT新店線「公館」駅、またはMRT木柵線「萬芳醫院」駅からバス「530」に乗り「指南宮」下車も可。
拝観時間 4:00〜20:30
料金 拝観自由
住所・電話 台北市文山區萬寿路115号 02-2939-9922

2006年10月16日

 

 

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